氷菓と先生

今日から1週間、TOHOシネマズでシネマイレージ会員の鑑賞料金が1100円になる「シネマイレージウィーク」が始まった。ので、まあ、当然のように映画を観てきた。はしごした。

安里麻里氷菓
原作は米澤穂信の同名小説。米澤作品は過去に『インシテミル*1が実写映画化されています。
安里監督はホラー作品を多く手がけているみたい*2。私はホラーは門外漢なので、安里作品もはじめまして。あまり好みではなかったかなあ。
これは今回に限ってかもしれませんが、折木(山崎賢人)が推理をするときにグニャリ、と世界が歪む演出があるのだけど、どうにも寒い……。原作もアニメも触っていないので、なににどう引っ張られているのか分からないけど、なんだかなあ。ああいうわざとらしいのは、こと実写化作品においては裏目にでる確率のほうが高いとおもうのだけど。

三木孝浩『先生!、、、好きになってもいいですか?』
三木孝浩監督は、『ソラニン』(2010)で長編デビュー、その後『僕等がいた』(2011)や『陽だまりの彼女』(2013)など、漫画や小説などの実写化作品がメインの監督。主演の生田斗真とは『僕等がいた』以来のタッグ。
原作は河原和音先生の『先生!』。河原作品はこれまでにも『高校デビュー*3や『青空エール*4が映像化されています。

私は実写化が決まる前から原作が好きだったので、生田斗真が伊藤先生だと発表されたときに「いやかっこよすぎでしょ……」とわりとネガティブな印象をもっていたのですが、結論、結構楽しめました。

岡山ロケがいい味だしてます。路面電車〜〜〜! 映像が柔らかくて、じんわりあったかい雰囲気の作品。響が伊藤に「好きになってもいい?」と訊く社会科準備室のシーン、あれは自然光なのかなあ。予告トレイラーでも公開されてるカットだけど、きれいな光だった。

広瀬すずちゃんはほんとうにかわいいなあ……。

脇役の面々も良かったです。森川葵ちゃんは絶妙なおバカさとぽってりした唇でちーちゃんそのものだし、竜星涼くんも現代版・浩介って感じ。ただ、竜星くんのほうがとーまさんより背が高いので「伊藤に見下ろされて腹立つ浩介」の図がなくてすこし残念でした。比嘉愛未さんの中島先生が最高……。絶妙な色気。関矢っちの扱いが雑(笑)野間口徹さんの扱いも死ぬほど雑(笑)あんなモブ役をやるなんて……!

脚本は、前半はわりと原作に沿ってたけど、後半は結構オリジナルなかんじ。原作に忠実にしようとしすぎてダイジェスト感がでるよりは、原作をリスペクトしつつ綺麗にまとめるっていうのは良い手の加え方だなあと思いました。

そういえば、文化祭のシーンでワンカットだけとんでもない音ズレをしているところがあったので、これから観る方はちょっと注目してみてほしいです。すごかった。たしかに気付きづらいとは思うんだけど、おいおいマジかよっておもわず口をおさえたよ。

与太話
庵野秀明シン・ゴジラ』(2016)の地上波初放送、今日だと思っていた。明日だった。映画が20:30までだったので、急いで帰ってきたのに、完全に勘違いしていた。スカポンタンである。映画と映画の合間にポップコーンと炭酸飲料も買っておいたというのに。

*1:中田秀夫、2010

*2:リアル鬼ごっこ』シリーズ3〜5(2012)や、『劇場版 零 ゼロ』(2014)など

*3:英勉、2011

*4:三木孝浩、2016